フォーカス21、瞑想の施設。
瞑想の施設は黒いピラミッドになっていて、中に入ると普段はロビーになっているのだが、今日はいきなり宇宙になっていた。
そこに月ノミトそっくりな受付嬢と、日常のハカセそっくりな天使がいた。



ハカセに手を引かれて、光の門に向かっていく。

「今日は準備だから、まだ超えないよ」

メイホン「私とあなたの関係を教えてください」

「生まれる前から一緒じゃん。 きょうだいみたいなものだよ」

メイホン「ミトちゃんのほうは?」

ミト「そうですねぇ、マブダチ? 愛ですねぇ」



メイホン「あなたの生い立ちについて教えてください。 ハカセ、あなたは人として人生を歩んだことはありますか?」

「あるんだよねこれが」

ここでハカセが、白い紙を広げた。

「紙を作っていた。 紙職人だったよ」

メイホン「へぇ・・・。 ここまで来ておいてなんですが、私は生まれ変わりとか前世とか、まだ半信半疑なんですよね。 私は何回生まれ変わっているんでしょうか?」

「73億9378万6531回」

メイホン「ファッ!?」

「プラス4回かな。 地球以外のもあるからね。 でもそれって、同時に行っているともいえるし、過去生ともいえる。 こっちは時間のしばりから解放されているからね」

メイホン「わかりづらいです」



メイホン「私にとって重要な、3つの前世について教えてください」

ハカセは、花束を取り出して、私にくれた。

「歌手だったよ。 ステージに上がって歌を歌っていた。 割と最近の人生だよ」

メイホン「二つ目は?」

今度はハカセの周りに木々が出現し、砲台のようなものも出現し、ハカセの号令で、発砲した。

「軍の指揮官だったよ。 地球じゃないけどね。 戦術がうまかったというよりは、準備や編成がうまかったから登用されたようだね」

メイホン「三つめは?」

ここでなかなかイケメンの侍が見えてきた。

「武士だった。 剣や弓の腕は確かで、それなりに地位もあったよ。 これは君も気が付いていると思うけど、開放すべき前世だよ」



メイホン「なぜ人は生きるのですか? なぜ私は肉体を持った人間として生きているのですか?」

その質問をすると、ハカセは黙ってしまって、汗をかき始めた。

ミト「それについては私が答えましょう」



つづく

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