会社の同僚である初音ミクから、「社内で幽霊が出るので何とかして欲しい」との相談を受けた。
次の日、まだ昼間なのだが、念の為社内を見て回った。
探索してみると初めて見る場所も多く、机の上にラジオが数十台置いてあるだけの、目的がわからない部屋もあった。
だが結局幽霊の手がかりはつかめない。やはり夜にならないと姿を現さないのだろうか?
昼間の探索を終えようとしていた時、複数人の悲鳴が上がった。幽霊が出たのか!?
声の方向はミクが居る部屋。しまった、わざわざ見回りに出ることなど無かった。
あわてて元の部屋へと急行する。
私自身はなぜか幽霊が怖くないので、不安や緊張よりも興味のほうが大きかった。
私が部屋に飛び込んだ頃には、ミクを始めとする会社の同僚達は隅で震えていた。
その反対側には、白昼堂々と現れた幽霊が存在していた。
体格の良い男性で和装をし、髪には白髪が混じり、お椀のような物を手に持っている。
幽霊「桑の実DA!」
幽霊が叫んだ。
ミク「海原雄山の霊です。社員達に暴言を吐いてるんです!」
ミクが振るえながら私に訴えた。
幽霊は私に指をさし、
幽霊「お前はクビだ!出て行け!」
と力強い声を発した。
その迫力に私は予想以上の精神的ダメージを受け、立ちすくんでしまった。
これでは確かに社員達も苦悩するだろう。
ミク「メイホンさん!」
ミクの声が聞こえ、私はハッとしたように身構えた。
メイホン「心配はいらない。相手は幽霊だが、俺は"ナイトメア"だ」
私はそう言うと右手を上に差し上げた。念を集中すると白い輝きが右手を包む。
そしておもむろに前に突っ込んだ。
幽霊「桑の実DA!」
危険を察知した幽霊が声を上げたがすでに遅い。輝く右手は幽霊の頭を捕らえていた。
メイホン「粉バナナ!」
右手を幽霊の驚愕した顔から足元めがけて振り下ろす。
実体が無いので手応えはなかった。しかし五本の指の隙間から幽霊は裂かれ、光となって宙へ散っていった。
幽霊は姿を消した。任務成功だ。
ミク「ありがとう。あの、お礼したいんですが・・・」
言うなり、ミクは私をひと気の無い部屋へ誘った。
これは「もふもふフラグ」に違いない!
私は胸躍らせて彼女の後に続いた。
・・・つもりだったが、ふと気がつくと、タイプライターが数十台置いてある謎の部屋に迷い込んでいた。
次の日、まだ昼間なのだが、念の為社内を見て回った。
探索してみると初めて見る場所も多く、机の上にラジオが数十台置いてあるだけの、目的がわからない部屋もあった。
だが結局幽霊の手がかりはつかめない。やはり夜にならないと姿を現さないのだろうか?
昼間の探索を終えようとしていた時、複数人の悲鳴が上がった。幽霊が出たのか!?
声の方向はミクが居る部屋。しまった、わざわざ見回りに出ることなど無かった。
あわてて元の部屋へと急行する。
私自身はなぜか幽霊が怖くないので、不安や緊張よりも興味のほうが大きかった。
私が部屋に飛び込んだ頃には、ミクを始めとする会社の同僚達は隅で震えていた。
その反対側には、白昼堂々と現れた幽霊が存在していた。
体格の良い男性で和装をし、髪には白髪が混じり、お椀のような物を手に持っている。
幽霊「桑の実DA!」
幽霊が叫んだ。
ミク「海原雄山の霊です。社員達に暴言を吐いてるんです!」
ミクが振るえながら私に訴えた。
幽霊は私に指をさし、
幽霊「お前はクビだ!出て行け!」
と力強い声を発した。
その迫力に私は予想以上の精神的ダメージを受け、立ちすくんでしまった。
これでは確かに社員達も苦悩するだろう。
ミク「メイホンさん!」
ミクの声が聞こえ、私はハッとしたように身構えた。
メイホン「心配はいらない。相手は幽霊だが、俺は"ナイトメア"だ」
私はそう言うと右手を上に差し上げた。念を集中すると白い輝きが右手を包む。
そしておもむろに前に突っ込んだ。
幽霊「桑の実DA!」
危険を察知した幽霊が声を上げたがすでに遅い。輝く右手は幽霊の頭を捕らえていた。
メイホン「粉バナナ!」
右手を幽霊の驚愕した顔から足元めがけて振り下ろす。
実体が無いので手応えはなかった。しかし五本の指の隙間から幽霊は裂かれ、光となって宙へ散っていった。
幽霊は姿を消した。任務成功だ。
ミク「ありがとう。あの、お礼したいんですが・・・」
言うなり、ミクは私をひと気の無い部屋へ誘った。
これは「もふもふフラグ」に違いない!
私は胸躍らせて彼女の後に続いた。
・・・つもりだったが、ふと気がつくと、タイプライターが数十台置いてある謎の部屋に迷い込んでいた。
私は専門学校生で、昼休みに近くのゲーセンに遊びに行った。
夢中になって遊んでいて、ふと気がつくと午後の授業開始の直前になっていた。
これはやばい遅刻する、と思っていると、同じくゲーセンに来ていたクラスメイトのT中が声をかけてきた。
T中「メイホン空飛べたよな?乗せてってくれよ」
私の了解も得ずにT中は背中におぶさってきた。
一人ならなんとか飛べそうなので離陸し、低空飛行で学校に向かう。
するとそれを見たクラスメイトのE本が「俺も俺も」と言って、T中の背中にさらに乗った。
二人乗ると流石に重量オーバーで飛べなくなり、結局遅刻した。
夢中になって遊んでいて、ふと気がつくと午後の授業開始の直前になっていた。
これはやばい遅刻する、と思っていると、同じくゲーセンに来ていたクラスメイトのT中が声をかけてきた。
T中「メイホン空飛べたよな?乗せてってくれよ」
私の了解も得ずにT中は背中におぶさってきた。
一人ならなんとか飛べそうなので離陸し、低空飛行で学校に向かう。
するとそれを見たクラスメイトのE本が「俺も俺も」と言って、T中の背中にさらに乗った。
二人乗ると流石に重量オーバーで飛べなくなり、結局遅刻した。
目が覚めると、ルームメイトの宮前かなこと誰かが座布団でトランプで遊んでいた。
宮前は何かの拍子に足の小指をぶつたらしく痛がっていたので、私がさすってあげた。
宮前「ありがとう。でもメイホンさんは男・・・じんましんが~!」
ガチ百合である彼女は男に触られるとじんましんが出てしまうのだ。
これは面白い、もっと彼女をからかって遊ぼう。
・・・と企んでいると目が覚めた。
なんだせっかく面白い夢だったのに。
私は起きて近所のスーパーに買い物に出かけた。
店に入ってすぐの空間に、悪臭を放つ巨大な花が咲いていた。
これはまさか"ラフレシア"!? なぜこんな所に・・・?
ここにはいつもタイ焼きやタコヤキの露店が出てるはず。
私が首をかしげて見回していると、店員と思しき若い男がラフレシアに水をかけ始めた。
水は焦げ茶色に濁っていて、悪臭を放っていた。
気味が悪かったので違うスーパーへ行こうとして外へ出る。
するとラフレシアから腕ほどの太さがある触手が2本、にょきにょきと伸びてきた。
どうやら私を狙っているようだ。
しかも触手の先には牙が並んだ口が付いていて、私に噛み付くつもりだ。
私は一目散に逃走しいくつもの角を曲がったが、触手はその通りに曲がって伸びて来る。
掌に気を集中するとドラゴンボールでありがちな気弾が飛び出し、上手く触手に命中した。
だが触手を倒すまでには至らず、再び集中しても気弾は出なかった。
いよいよ目前に迫り、腕でクロスガードをする。
触手はガードした腕に1本づつ噛み付いた。
これはジャイアントスイングの要領で遠心力で引き剥がすしかない!
ととっさに考え、私はその場でぐるぐると回転し始めた。
手応えがあり、ラフレシア本体が空に舞う。
いつの間にか夜になっていた。
私は延々とジャイアントスイングを続け、負けじと触手も伸び続ける・・・
円の半径はどんどん広がり、やがてラフレシア本体も遥か彼方へ見えなくなっていた。
これってもしかして先端は光の速さを越えてるんじゃないか!?
とか考えた。
宮前は何かの拍子に足の小指をぶつたらしく痛がっていたので、私がさすってあげた。
宮前「ありがとう。でもメイホンさんは男・・・じんましんが~!」
ガチ百合である彼女は男に触られるとじんましんが出てしまうのだ。
これは面白い、もっと彼女をからかって遊ぼう。
・・・と企んでいると目が覚めた。
なんだせっかく面白い夢だったのに。
私は起きて近所のスーパーに買い物に出かけた。
店に入ってすぐの空間に、悪臭を放つ巨大な花が咲いていた。
これはまさか"ラフレシア"!? なぜこんな所に・・・?
ここにはいつもタイ焼きやタコヤキの露店が出てるはず。
私が首をかしげて見回していると、店員と思しき若い男がラフレシアに水をかけ始めた。
水は焦げ茶色に濁っていて、悪臭を放っていた。
気味が悪かったので違うスーパーへ行こうとして外へ出る。
するとラフレシアから腕ほどの太さがある触手が2本、にょきにょきと伸びてきた。
どうやら私を狙っているようだ。
しかも触手の先には牙が並んだ口が付いていて、私に噛み付くつもりだ。
私は一目散に逃走しいくつもの角を曲がったが、触手はその通りに曲がって伸びて来る。
掌に気を集中するとドラゴンボールでありがちな気弾が飛び出し、上手く触手に命中した。
だが触手を倒すまでには至らず、再び集中しても気弾は出なかった。
いよいよ目前に迫り、腕でクロスガードをする。
触手はガードした腕に1本づつ噛み付いた。
これはジャイアントスイングの要領で遠心力で引き剥がすしかない!
ととっさに考え、私はその場でぐるぐると回転し始めた。
手応えがあり、ラフレシア本体が空に舞う。
いつの間にか夜になっていた。
私は延々とジャイアントスイングを続け、負けじと触手も伸び続ける・・・
円の半径はどんどん広がり、やがてラフレシア本体も遥か彼方へ見えなくなっていた。
これってもしかして先端は光の速さを越えてるんじゃないか!?
とか考えた。
「マージマジマジーロ~♪」
という魔法戦隊マジレンジャーのEDの着信音が鳴り、電話に出た。
ボス「わたしだ」
メイホン「ボ、ボス!」
ボス「今回のターゲットは、とある祭典に出席している要人だ。女装してチアガールに紛れ、始末しろ」
メイホン「女装!?無理ですよ常考」
ボス「以上」
ボスは問答無用で電話を切った。
メイホン「ちょ・・・」
無茶な指令だがボスの言う事は絶対。
仲間のM山、宮前かなこ、を召集し指令を遂行する。
一応チアガールのコスプレをしてみた。
メイホン「信じられん・・・」
鏡で自分の姿を確認すると、異様に似合っていたので驚いた。
全くの別人であるかのようにかわいいチアガールに変身している。
宮前「パラダイス!」
私の姿を見たガチ百合が鼻血を噴出して倒れた。
一人脱落。
現地に着くとM山の変装が見抜かれた。
どうみてもキモかったからだ。
これで私一人になってしまった。
M山が連行される後を付けて敵のアジトに潜入し、ターゲットを発見した。
ターゲットはキック1発で死んだ。
するとすぐさま次の指令がきた。
ボス「次はパンダを倒せ」
という魔法戦隊マジレンジャーのEDの着信音が鳴り、電話に出た。
ボス「わたしだ」
メイホン「ボ、ボス!」
ボス「今回のターゲットは、とある祭典に出席している要人だ。女装してチアガールに紛れ、始末しろ」
メイホン「女装!?無理ですよ常考」
ボス「以上」
ボスは問答無用で電話を切った。
メイホン「ちょ・・・」
無茶な指令だがボスの言う事は絶対。
仲間のM山、宮前かなこ、を召集し指令を遂行する。
一応チアガールのコスプレをしてみた。
メイホン「信じられん・・・」
鏡で自分の姿を確認すると、異様に似合っていたので驚いた。
全くの別人であるかのようにかわいいチアガールに変身している。
宮前「パラダイス!」
私の姿を見たガチ百合が鼻血を噴出して倒れた。
一人脱落。
現地に着くとM山の変装が見抜かれた。
どうみてもキモかったからだ。
これで私一人になってしまった。
M山が連行される後を付けて敵のアジトに潜入し、ターゲットを発見した。
ターゲットはキック1発で死んだ。
するとすぐさま次の指令がきた。
ボス「次はパンダを倒せ」
メイホン「スキーに行くぞー!」
と一人で盛り上がり、
なぜか家の前からスキー板を履いていた。
辺りは一面の銀世界・・・ではなく、
雪の無い道路を猛スピードで滑ってゆく。
やがてスキー場の入り口に着き、ゲレンデに入ろうとすると係員に止められた。
係員「クイズに答えないと入る事は出来ません」
メイホン「な、なんだって」
係員「この山は?」
メイホン「高い」
係員「正解。どうぞお通り下さい」
メイホン「そんなんでいいのかよ!・・・あれ?」
気がつくと係員の姿は無かった。
と一人で盛り上がり、
なぜか家の前からスキー板を履いていた。
辺りは一面の銀世界・・・ではなく、
雪の無い道路を猛スピードで滑ってゆく。
やがてスキー場の入り口に着き、ゲレンデに入ろうとすると係員に止められた。
係員「クイズに答えないと入る事は出来ません」
メイホン「な、なんだって」
係員「この山は?」
メイホン「高い」
係員「正解。どうぞお通り下さい」
メイホン「そんなんでいいのかよ!・・・あれ?」
気がつくと係員の姿は無かった。
潮見小学校で学芸会が催されているので行ってみた。
この学校は何かの事故で校舎が全壊し、
現在は先生と生徒が手作りで建てた木造の校舎になっている。
私が体育館に入るとなぜか案内を受け、特等席に座らせてくれた。
ステージでは特別出演の"帝国歌劇団"が歌い踊っている。
歌劇団の舞台にマントで体を覆い隠した中華風の女の子が加わった。
この娘はどこかで見たことがある・・・
集中して記憶をたぐる。
ああ、思い出した。
"デビュー"という昔のゲームのキャラ、"リンレイ(CV:皆口裕子)"だw
とか懐かしんでいると、彼女は纏っていたマントを脱ぎ捨てた。
超ミニのチャイナドレスになり、カンフーの舞で歌劇団に混ざる。
彼女の可憐な肢体に、私はつい見とれてしまった。
宮前かなこ「カミング・アウト!」
隣に座っていたガチレズが鼻血を噴出して倒れた。
この学校は何かの事故で校舎が全壊し、
現在は先生と生徒が手作りで建てた木造の校舎になっている。
私が体育館に入るとなぜか案内を受け、特等席に座らせてくれた。
ステージでは特別出演の"帝国歌劇団"が歌い踊っている。
歌劇団の舞台にマントで体を覆い隠した中華風の女の子が加わった。
この娘はどこかで見たことがある・・・
集中して記憶をたぐる。
ああ、思い出した。
"デビュー"という昔のゲームのキャラ、"リンレイ(CV:皆口裕子)"だw
とか懐かしんでいると、彼女は纏っていたマントを脱ぎ捨てた。
超ミニのチャイナドレスになり、カンフーの舞で歌劇団に混ざる。
彼女の可憐な肢体に、私はつい見とれてしまった。
宮前かなこ「カミング・アウト!」
隣に座っていたガチレズが鼻血を噴出して倒れた。
スケボーがあった。
私がスケボーに乗ると動き出し、徐々にスピードを上げていく。
しかもなぜか軽快なゲームミュージックが流れ出した。
スケボーのゲームの世界にでも入ってしまったのだろうか?
宇宙船の中の様な機械的な廊下を颯爽と滑る。
やがて前方に"焼却炉"が見えた。
このままではぶつかる!
と危険を感じたがスケボーは言う事を聞かず、風を切って疾走する。
焼却炉が目前に迫り、「ああ、これでゴミのように燃えて終わりかな」
と腹をくくり、豪快に中へと飛び込んだ。
しかし中には部屋があって、そこにはさらに焼却炉があった。
スケボーは止まらずもう一度突っ込むとまた中に焼却炉があった。
目が覚めるまで延々と何回も焼却炉に突っ込み続けた。
無限ループってこわくね?
私がスケボーに乗ると動き出し、徐々にスピードを上げていく。
しかもなぜか軽快なゲームミュージックが流れ出した。
スケボーのゲームの世界にでも入ってしまったのだろうか?
宇宙船の中の様な機械的な廊下を颯爽と滑る。
やがて前方に"焼却炉"が見えた。
このままではぶつかる!
と危険を感じたがスケボーは言う事を聞かず、風を切って疾走する。
焼却炉が目前に迫り、「ああ、これでゴミのように燃えて終わりかな」
と腹をくくり、豪快に中へと飛び込んだ。
しかし中には部屋があって、そこにはさらに焼却炉があった。
スケボーは止まらずもう一度突っ込むとまた中に焼却炉があった。
目が覚めるまで延々と何回も焼却炉に突っ込み続けた。
無限ループってこわくね?
今日は魔王の城に見学ツアーに来ている。
手には魔界旅行社のパンフレットを持ち、畏怖の念を起こさせる荘厳な城内を眺めて回った。
滞りなく進み、一番の見所である魔王の間に足を踏み入れた。
ビルほどもある雄大な魔王が巨大な玉座に座っている。
魔王の顔はなぜか影に覆われていて見えなかった。
その足元に水着の様な鎧をまとった妖艶な少女が立って居る。
少女「ゆっくりしていってね!」
メイホン「あの~、君は一体何者?」
少女「魔王の娘にして魔界四天王のこの私を知らない!?無知な人ね。パンフレットにも出てるでしょ」
パンフレットにざっと目を通し確認してみると、本当に四天王の一人として紹介されていた。
魔王はこんなにも巨大なのに、娘は普通の女の子のサイズとは・・・
ありえるっ!
むしろありがち!
メイホン「で、名前は?」
魔王の娘「え?」
パンフレットに名前が記されていなかったので聞いてみた。
メイホン「名前聞かないと、苓さんに添削されるんだよ」
魔王の娘「そういう事情なら仕方がない。ネクトレスザイサだよ」
メイホン「さんきゅー!」
私は忘れないように、パンフレットにネクトレスザイサと書き入れた。
やがて目が覚めた。
当然パンフレットは現実世界に持って来れなかったが、
覚えているうちにメモした。
手には魔界旅行社のパンフレットを持ち、畏怖の念を起こさせる荘厳な城内を眺めて回った。
滞りなく進み、一番の見所である魔王の間に足を踏み入れた。
ビルほどもある雄大な魔王が巨大な玉座に座っている。
魔王の顔はなぜか影に覆われていて見えなかった。
その足元に水着の様な鎧をまとった妖艶な少女が立って居る。
少女「ゆっくりしていってね!」
メイホン「あの~、君は一体何者?」
少女「魔王の娘にして魔界四天王のこの私を知らない!?無知な人ね。パンフレットにも出てるでしょ」
パンフレットにざっと目を通し確認してみると、本当に四天王の一人として紹介されていた。
魔王はこんなにも巨大なのに、娘は普通の女の子のサイズとは・・・
ありえるっ!
むしろありがち!
メイホン「で、名前は?」
魔王の娘「え?」
パンフレットに名前が記されていなかったので聞いてみた。
メイホン「名前聞かないと、苓さんに添削されるんだよ」
魔王の娘「そういう事情なら仕方がない。ネクトレスザイサだよ」
メイホン「さんきゅー!」
私は忘れないように、パンフレットにネクトレスザイサと書き入れた。
やがて目が覚めた。
当然パンフレットは現実世界に持って来れなかったが、
覚えているうちにメモした。
朝起きてテレビのスイッチを入れた。
いつも見てるニュースが流れ出す。
女子アナ「では次のニュースです」
女子アナが何か原稿を読み始め、画面が切り替わった。
どんな内容のニュースを話していたのかは覚えていないが、
画面は真っ暗だった。
数秒経って、炎のような揺らめく物が映し出され、何かを形作っていく。
私はそれが"目と口から血を流している少女"に見えた。
女子アナ「大変失礼致しました。誤った映像が流れてしまった様です」
画面が戻り女子アナが謝罪している。
女子アナ「誤って"呪いのビデオ"が流れてしまったようです。なお、このビデオを見た者は、1週間以内に呪いを解く呪文を唱えないと死にます。」
メイホン「変なもの見せんじゃねぇぇぇぇぇ」
1週間以内にって・・・どうすりゃいいんだ。
H村「という事でですね、今回のDでしょうは、その呪文を探しに霊山を登ります」
メイホン「!?」
気がつくとS曜Dでしょうのメンバーに囲まれていた。
O泉「今回も行き先聞いてなかったけど、それは国内だよね?」
S井「国内です。ふふふ」
メイホン「あ~良かった。もしアラスカとかだったら、俺こごえ死んじゃうもん」
私はパジャマにどてらという格好だった。
O泉さんは半袖に短パンだった。
とりあえず車で出発して、やがて霊山のふもとまでやって来た。
H村「ちゃんとした入り口から入れば登山コースがあるんだけど・・・。ちょっと時間なくなってきちゃったな」
S井「ここを登ればいけるんじゃないですか?」
S井さんは、近道だが急勾配の崖のような道を登ろうと言っているようだ。
私とO泉さんは嫌がったが、H村ディレクターが
H村「あえて言うよ。この崖を越えてこそ自分を越えたという事になるんじゃないかな?」
O泉「よしわかった。じゃあじゃあじゃあ、ここを越えていきましょう!」
皆で険しい道を行くという流れになった。
山は針のように尖った灰色の岩でひしめいており、Dでしょう班の行く手を阻んだ。
我々は足場になる所を探して一歩一歩着実に進む。
どうにかこうにか山頂に着いた。
山頂にはなぜか本棚が置いてあり、その中から呪文が記述されている本を探し出す。
呪文を唱え、これで一安心だ。
帰ろうとすると、さすが最近売れっ子のO泉さん、
いつの間にかファンやレポーターに囲まれていた。
いつも見てるニュースが流れ出す。
女子アナ「では次のニュースです」
女子アナが何か原稿を読み始め、画面が切り替わった。
どんな内容のニュースを話していたのかは覚えていないが、
画面は真っ暗だった。
数秒経って、炎のような揺らめく物が映し出され、何かを形作っていく。
私はそれが"目と口から血を流している少女"に見えた。
女子アナ「大変失礼致しました。誤った映像が流れてしまった様です」
画面が戻り女子アナが謝罪している。
女子アナ「誤って"呪いのビデオ"が流れてしまったようです。なお、このビデオを見た者は、1週間以内に呪いを解く呪文を唱えないと死にます。」
メイホン「変なもの見せんじゃねぇぇぇぇぇ」
1週間以内にって・・・どうすりゃいいんだ。
H村「という事でですね、今回のDでしょうは、その呪文を探しに霊山を登ります」
メイホン「!?」
気がつくとS曜Dでしょうのメンバーに囲まれていた。
O泉「今回も行き先聞いてなかったけど、それは国内だよね?」
S井「国内です。ふふふ」
メイホン「あ~良かった。もしアラスカとかだったら、俺こごえ死んじゃうもん」
私はパジャマにどてらという格好だった。
O泉さんは半袖に短パンだった。
とりあえず車で出発して、やがて霊山のふもとまでやって来た。
H村「ちゃんとした入り口から入れば登山コースがあるんだけど・・・。ちょっと時間なくなってきちゃったな」
S井「ここを登ればいけるんじゃないですか?」
S井さんは、近道だが急勾配の崖のような道を登ろうと言っているようだ。
私とO泉さんは嫌がったが、H村ディレクターが
H村「あえて言うよ。この崖を越えてこそ自分を越えたという事になるんじゃないかな?」
O泉「よしわかった。じゃあじゃあじゃあ、ここを越えていきましょう!」
皆で険しい道を行くという流れになった。
山は針のように尖った灰色の岩でひしめいており、Dでしょう班の行く手を阻んだ。
我々は足場になる所を探して一歩一歩着実に進む。
どうにかこうにか山頂に着いた。
山頂にはなぜか本棚が置いてあり、その中から呪文が記述されている本を探し出す。
呪文を唱え、これで一安心だ。
帰ろうとすると、さすが最近売れっ子のO泉さん、
いつの間にかファンやレポーターに囲まれていた。
普段どおり自分のベッドの上で目が覚めた。
だが何かいつもと違うような・・・。なんだろうこの違和感は。
冷静に部屋の中を見渡すと、原因が判明した。
家具の配置が10年以上前の配置になっていたからだ。
これは夢・・・に違いない!
何をしようかと思ったが、テレビゲームをする事にした。
夢でテレビゲームをするとカオスなゲームが出てくるからだ。
押入にPC-FXがあったので出してきて接続。
肝心のゲームソフトは何があるのかな~、と期待して探してみると・・・
ちょw ネオジオのソフトしかねぇw やけに大量にあるしw
仕方がないので街に買い物に出かけた。
やがてカメレ○○クラブに着くと、PC-FX専門コーナーがあってエキサイトした。
だが何かいつもと違うような・・・。なんだろうこの違和感は。
冷静に部屋の中を見渡すと、原因が判明した。
家具の配置が10年以上前の配置になっていたからだ。
これは夢・・・に違いない!
何をしようかと思ったが、テレビゲームをする事にした。
夢でテレビゲームをするとカオスなゲームが出てくるからだ。
押入にPC-FXがあったので出してきて接続。
肝心のゲームソフトは何があるのかな~、と期待して探してみると・・・
ちょw ネオジオのソフトしかねぇw やけに大量にあるしw
仕方がないので街に買い物に出かけた。
やがてカメレ○○クラブに着くと、PC-FX専門コーナーがあってエキサイトした。
向陽高校の体育館に生徒が集合していた。
皆、椅子をそれぞれ持参してきていて座っている。
ステージではメガネをかけた太り気味の男の先生が何やら実験をしている。
自分の体よりも大きな水槽に箸のような金属の棒を入れ、
先生「見ろ、これが超音波だ。これが近隣の住民へ被害を与えている!」
とか熱弁をふるっている。
ところがこれが全くのでたらめで、生徒は皆
「またこんなくだらない事の為に呼び出された」と呆れている。
特に生徒会長のM浦先輩はうんざりした様子だった。
バカバカしい実験が終わり教室に帰ろうとすると、嫌な奴が歩み寄ってきた。
クラスメートの男子なのだが、私の事を友達だと思い込んでいる。
私は露骨に嫌な態度を取り、瞬間移動で逃げた。
だが何回瞬間移動しても奴がしつこく近づいてくるので、私はキレてパワーボムを食らわせた。
無事に教室に戻ると、なぜか男子のT川やH田にキスされそうになる。
私は気持ち悪がって廊下に脱出したが、二人とも追いかけてきた。
仕方がないのでまたプロレスの技で対抗する。
H田にはアンクルホールドを決めギブアップを奪った。
T川にはジャンピングネックブリーカードロップを決めた。
だがT川は立ち上がってきた。
禁じ手の目潰しもかましたが倒しきれない。
これはバッドトリップでどうしようもないか・・・?
と思っていると教室の後ろの扉が開き、クラスメイトの霧雨魔理沙が姿を現わした。
魔理沙「メイホン!これを使えだぜ!」
彼女はプラスチックで出来た模造刀を投げ渡してくれた。
メイホン「ありがとう!食らえT川、この正義の剣を!」
とかっこよく構えたところで
目が覚めた。
皆、椅子をそれぞれ持参してきていて座っている。
ステージではメガネをかけた太り気味の男の先生が何やら実験をしている。
自分の体よりも大きな水槽に箸のような金属の棒を入れ、
先生「見ろ、これが超音波だ。これが近隣の住民へ被害を与えている!」
とか熱弁をふるっている。
ところがこれが全くのでたらめで、生徒は皆
「またこんなくだらない事の為に呼び出された」と呆れている。
特に生徒会長のM浦先輩はうんざりした様子だった。
バカバカしい実験が終わり教室に帰ろうとすると、嫌な奴が歩み寄ってきた。
クラスメートの男子なのだが、私の事を友達だと思い込んでいる。
私は露骨に嫌な態度を取り、瞬間移動で逃げた。
だが何回瞬間移動しても奴がしつこく近づいてくるので、私はキレてパワーボムを食らわせた。
無事に教室に戻ると、なぜか男子のT川やH田にキスされそうになる。
私は気持ち悪がって廊下に脱出したが、二人とも追いかけてきた。
仕方がないのでまたプロレスの技で対抗する。
H田にはアンクルホールドを決めギブアップを奪った。
T川にはジャンピングネックブリーカードロップを決めた。
だがT川は立ち上がってきた。
禁じ手の目潰しもかましたが倒しきれない。
これはバッドトリップでどうしようもないか・・・?
と思っていると教室の後ろの扉が開き、クラスメイトの霧雨魔理沙が姿を現わした。
魔理沙「メイホン!これを使えだぜ!」
彼女はプラスチックで出来た模造刀を投げ渡してくれた。
メイホン「ありがとう!食らえT川、この正義の剣を!」
とかっこよく構えたところで
目が覚めた。
夢の中で夢だと気が付いた。
何をしようかと考えたが・・・
お腹がすいていたので近所の定食屋に乗り込んだ。
私は現実では食事制限を受けているので、肉に飢えているのだ。
ステーキ・豚生姜焼き・トンカツ、と次々と注文し、全て平らげていく。
夢とはいえとても美味しく、私は満足した。
もちろんタダで食べようと思っていたのだが、全部で500円という格安料金だったので、つい支払ってしまった。
「他の料理もおいしいよ」と宣伝してきた店員がデブだったので、なんかむかついた。
どうやらまだ夢は終わらない様なので、今度は隣の焼肉屋に移動。
メニュー全部注文しようかと目論み、席に着く。
だが店員はいつまでたっても注文を取りに来なかった。
早くしないと目が覚めてしまう・・・
隣のテーブルでは、いつの間にか友達のO野とS野が焼肉を始めていた。
こいつらに分けてもらおうと思い私もその席に混じる。
箸で鉄板の上のホルモンを捕らえると・・・
目が覚めた。
何をしようかと考えたが・・・
お腹がすいていたので近所の定食屋に乗り込んだ。
私は現実では食事制限を受けているので、肉に飢えているのだ。
ステーキ・豚生姜焼き・トンカツ、と次々と注文し、全て平らげていく。
夢とはいえとても美味しく、私は満足した。
もちろんタダで食べようと思っていたのだが、全部で500円という格安料金だったので、つい支払ってしまった。
「他の料理もおいしいよ」と宣伝してきた店員がデブだったので、なんかむかついた。
どうやらまだ夢は終わらない様なので、今度は隣の焼肉屋に移動。
メニュー全部注文しようかと目論み、席に着く。
だが店員はいつまでたっても注文を取りに来なかった。
早くしないと目が覚めてしまう・・・
隣のテーブルでは、いつの間にか友達のO野とS野が焼肉を始めていた。
こいつらに分けてもらおうと思い私もその席に混じる。
箸で鉄板の上のホルモンを捕らえると・・・
目が覚めた。
つづき
ハァハァと呼吸を整えながらホール内を見渡す。
やはり死神の姿はない。だが突然消えるというのも変だ。
念のため、細心の注意を払いながら階段から下を覗き込むと・・・
居た。
入り口のアーチの元で、紫に光る瞳でこちらを睨んでいる。
だが全く動く様子はなく、塔に入ってこようとはしない。
カナタル「そこまでが彼女の世界だったという事だ・・・」
カナタルが落ち着いた声で言ったので私は驚いた。
こんな状況だというのに、まったく取り乱していない。
メイホン「えっ、どういう事なの」
カナタル「気がつかないのか?・・・ここは真の1階らしいな」
彼女の言う事が今一つ理解できない。
カナタル「さて元の世界に戻るにはどれだけ登ればいいのか・・・。100階か1000階か、それとも・・・」
そう呟きながら、彼女は上へと続く階段に歩み寄る。
メイホン「待って!君何を知っているの?君本当にカナタル?」
今までの事もある。もしかしてこの塔も幻覚、彼女も魔物ではないのか?
私はどんどん疑心暗鬼にかられていく。
さらにもう一つ妙な疑問が浮かんだ。
メイホン「俺・・・君みたいな幼馴染いたっけ?」
カナタル「そういう設定だったという事だ。私達が初めて会ったのは、この塔の『1階だと思っていた所』・・・。」
彼女の正体が何であれ・・・現状ではついて行った方が・・・ベターだろう。
置き去りにされまいと、彼女を追い階段へ急いだ。
カナタル「あそこで下り階段があるのは少しおかしいと思っていたが、魔界とつながっていたなんてな・・・」
共に階段を昇りながら彼女は語った。
何を言おうとしているのか、理解に苦しむ。
今までの出来事、おかしな事ばかりだ。さらに彼女まで変になってしまったのか?
いや、友達でもない彼女を幼馴染だと思っていた私もおかしい?
私は頭をかかえ、なんとか出来事を整理し、つじつまを合わせようとした。
しかし階段を昇るにつれ・・・不思議と、疑問そのものが消えていった。
カナタル「不思議なのは当たり前・・・」
階段を昇り2階にさしかかる頃には、全ては"当然の事"と思えるようになってきた。
カナタル「ここは、夢の中だからな」
2階には人の大きさほどもある、大型の青いクリスタルがそそり立っていた。
ここはセーブポイントだ。
二人はさっそくセーブした。
つづきません
ハァハァと呼吸を整えながらホール内を見渡す。
やはり死神の姿はない。だが突然消えるというのも変だ。
念のため、細心の注意を払いながら階段から下を覗き込むと・・・
居た。
入り口のアーチの元で、紫に光る瞳でこちらを睨んでいる。
だが全く動く様子はなく、塔に入ってこようとはしない。
カナタル「そこまでが彼女の世界だったという事だ・・・」
カナタルが落ち着いた声で言ったので私は驚いた。
こんな状況だというのに、まったく取り乱していない。
メイホン「えっ、どういう事なの」
カナタル「気がつかないのか?・・・ここは真の1階らしいな」
彼女の言う事が今一つ理解できない。
カナタル「さて元の世界に戻るにはどれだけ登ればいいのか・・・。100階か1000階か、それとも・・・」
そう呟きながら、彼女は上へと続く階段に歩み寄る。
メイホン「待って!君何を知っているの?君本当にカナタル?」
今までの事もある。もしかしてこの塔も幻覚、彼女も魔物ではないのか?
私はどんどん疑心暗鬼にかられていく。
さらにもう一つ妙な疑問が浮かんだ。
メイホン「俺・・・君みたいな幼馴染いたっけ?」
カナタル「そういう設定だったという事だ。私達が初めて会ったのは、この塔の『1階だと思っていた所』・・・。」
彼女の正体が何であれ・・・現状ではついて行った方が・・・ベターだろう。
置き去りにされまいと、彼女を追い階段へ急いだ。
カナタル「あそこで下り階段があるのは少しおかしいと思っていたが、魔界とつながっていたなんてな・・・」
共に階段を昇りながら彼女は語った。
何を言おうとしているのか、理解に苦しむ。
今までの出来事、おかしな事ばかりだ。さらに彼女まで変になってしまったのか?
いや、友達でもない彼女を幼馴染だと思っていた私もおかしい?
私は頭をかかえ、なんとか出来事を整理し、つじつまを合わせようとした。
しかし階段を昇るにつれ・・・不思議と、疑問そのものが消えていった。
カナタル「不思議なのは当たり前・・・」
階段を昇り2階にさしかかる頃には、全ては"当然の事"と思えるようになってきた。
カナタル「ここは、夢の中だからな」
2階には人の大きさほどもある、大型の青いクリスタルがそそり立っていた。
ここはセーブポイントだ。
二人はさっそくセーブした。
つづきません
つづき
学校内は相変わらずひと気は無く、自分の足音と死神の笑い声だけが響き渡っている。
階段を降り、ホールを飛ぶように駆け抜け、職員室へと迫る。
遠方から目を凝らすと、カナタルが部屋の外にいるのを確認した。
いつもどおりのポニーテール、腕を組み渋いポーズで壁に寄りかかっていた。
メイホン「大丈夫か!?」
カナタル「ん~?メイホンか・・・?」
彼女は力ない声を出した。視線も定まっていなく、心ここにあらずといった感じだ。
メイホン「目を覚ませ・・逃げるんだ!」
カナタル「何故だ?これからごちそうが・・・」
彼女の両肩に手をかけて揺さぶったが、相変わらずのゆるゆる状態だ。
緊迫した空気に襲われていた私はいてもたってもいられず、彼女の片腕を掴み無理矢理引き寄せた。
次に玄関へと急行する。
カナタル「痛っ・・・おい、どうしたんだ・・・!?血まみれだぞ・・・!?」
」
玄関を飛び出すと、彼女は急に自分を取り戻した口ぶりになった。
メイホン「細かい事は後だ!とにかく走れ!」
カナタル「引っ張らなくても大丈夫だ、走るから・・・!」
その言葉を聴いて腕から手を離した。
メイホン「ごめん!」
外は紫がかった満月が浮かび、周辺は濃い森林に覆われている。
だが出口の正面から森が切り開かれ、一本の道筋が続いていた。
道の遠方数百メートルほど向こうに、天を突き抜けてそびえ立つ白い塔が見えた。
頭に様々な考えが殺到した。
さっき階段を降りたが・・・確か倉庫も職員室も1階だったはず。
なんでカナは外にいた?兵士達はどうなった?
紫の月、この道はなんだ?来る時はなかったはず。
幻を見せられているのか?どこまでが本物なのか?
そういえばあの塔は見覚えがあるような・・・
メイホン「あの塔へ逃げ込もう!それしか思いつかない!」
紫がかった陰鬱な夜の中を、必死で逃走する。
カナタル「わかった。だがその血はどうした・・・!?」
メイホン「し、死神」
カナタル「死神・・・?」
塔の入り口が見えてきた。
直径100メートルはあろうかという白い円柱の塔。
入り口は半円のような形をしていて、こちらへポッカリと口をあけていた。
なぜかちょっぴり安心した。ここへ入れば何とかなる気がする。
だが次の瞬間、私は血の気が引いた。あの声が背後から響いてきたからだ・・・
「アハハハハハハ・・・・」
カナタル「なんだ・・・!?」
メイホン「いいから、走って!」
声は後ろから確実に、じりじりと迫ってきている。
メイホン「いいか、絶対に振り向くなよ。絶対だぞ!絶対に振り向くな!」
だが振り向くなと言われれば振り向いてしまうもの。
彼女ももちろん振り向いた。
カナタル「なんだあれは・・・!?」
メイホン「だから振り向くなというに!」
塔の入り口が目前に迫ると、死神の嘲笑はさらに大きくなった。
死神「アハハハハハハハハアハァ!」
もう耳元で聞こえてる感じがする!------間に合えっ!!
塔の入り口をフルスピードで抜けた。
中はなぜか明るく、白い壁、白い床で出来ており、目の前にいきなり階段があった。
息も絶え絶えに、足も悲鳴を上げていたが、精一杯階段を駆け上がる。
20段ほどの階段を昇り終えると、広いフロアーになっていた。
天井は5メートルぐらいで、すぐ左に折り返して上る階段がある。
ここで笑い声が止まった。
背後を確認すると死神の姿はない。振り切った・・・!?
私とカナタルは体力を消耗しその場にぐったりと崩折れた。
つづく;
学校内は相変わらずひと気は無く、自分の足音と死神の笑い声だけが響き渡っている。
階段を降り、ホールを飛ぶように駆け抜け、職員室へと迫る。
遠方から目を凝らすと、カナタルが部屋の外にいるのを確認した。
いつもどおりのポニーテール、腕を組み渋いポーズで壁に寄りかかっていた。
メイホン「大丈夫か!?」
カナタル「ん~?メイホンか・・・?」
彼女は力ない声を出した。視線も定まっていなく、心ここにあらずといった感じだ。
メイホン「目を覚ませ・・逃げるんだ!」
カナタル「何故だ?これからごちそうが・・・」
彼女の両肩に手をかけて揺さぶったが、相変わらずのゆるゆる状態だ。
緊迫した空気に襲われていた私はいてもたってもいられず、彼女の片腕を掴み無理矢理引き寄せた。
次に玄関へと急行する。
カナタル「痛っ・・・おい、どうしたんだ・・・!?血まみれだぞ・・・!?」
」
玄関を飛び出すと、彼女は急に自分を取り戻した口ぶりになった。
メイホン「細かい事は後だ!とにかく走れ!」
カナタル「引っ張らなくても大丈夫だ、走るから・・・!」
その言葉を聴いて腕から手を離した。
メイホン「ごめん!」
外は紫がかった満月が浮かび、周辺は濃い森林に覆われている。
だが出口の正面から森が切り開かれ、一本の道筋が続いていた。
道の遠方数百メートルほど向こうに、天を突き抜けてそびえ立つ白い塔が見えた。
頭に様々な考えが殺到した。
さっき階段を降りたが・・・確か倉庫も職員室も1階だったはず。
なんでカナは外にいた?兵士達はどうなった?
紫の月、この道はなんだ?来る時はなかったはず。
幻を見せられているのか?どこまでが本物なのか?
そういえばあの塔は見覚えがあるような・・・
メイホン「あの塔へ逃げ込もう!それしか思いつかない!」
紫がかった陰鬱な夜の中を、必死で逃走する。
カナタル「わかった。だがその血はどうした・・・!?」
メイホン「し、死神」
カナタル「死神・・・?」
塔の入り口が見えてきた。
直径100メートルはあろうかという白い円柱の塔。
入り口は半円のような形をしていて、こちらへポッカリと口をあけていた。
なぜかちょっぴり安心した。ここへ入れば何とかなる気がする。
だが次の瞬間、私は血の気が引いた。あの声が背後から響いてきたからだ・・・
「アハハハハハハ・・・・」
カナタル「なんだ・・・!?」
メイホン「いいから、走って!」
声は後ろから確実に、じりじりと迫ってきている。
メイホン「いいか、絶対に振り向くなよ。絶対だぞ!絶対に振り向くな!」
だが振り向くなと言われれば振り向いてしまうもの。
彼女ももちろん振り向いた。
カナタル「なんだあれは・・・!?」
メイホン「だから振り向くなというに!」
塔の入り口が目前に迫ると、死神の嘲笑はさらに大きくなった。
死神「アハハハハハハハハアハァ!」
もう耳元で聞こえてる感じがする!------間に合えっ!!
塔の入り口をフルスピードで抜けた。
中はなぜか明るく、白い壁、白い床で出来ており、目の前にいきなり階段があった。
息も絶え絶えに、足も悲鳴を上げていたが、精一杯階段を駆け上がる。
20段ほどの階段を昇り終えると、広いフロアーになっていた。
天井は5メートルぐらいで、すぐ左に折り返して上る階段がある。
ここで笑い声が止まった。
背後を確認すると死神の姿はない。振り切った・・・!?
私とカナタルは体力を消耗しその場にぐったりと崩折れた。
つづく;
つづき
思わず手頃な武器を取ってしまったが、槍で戦った記憶はない。
しかし振れる程度の重さだったので、これで戦えると思い穂先を前に構えて牽制した。
だが彼女はためらう様子もなく、直後に仕掛けてきた。
メイホン「うおおおおおおおおお!」
雄叫びを上げて猛進する。
わたしの突き出した槍の穂先は彼女の腹部を捕らえる。自分でも信じられないような力でそのまま奥の壁まで突き進み・・・
やがて、ドンという鈍い音とともに槍は彼女ごと壁に突き刺さった。
手ごたえあり!!
目の前には壁に串刺しになってぐったりとしている少女が見える。
私はハァハァと肩で息をし、槍を握っている腕には嫌な感触が残っていた。
彼女の腹部からは大量の血があふれ出て、純白のワンピースを真っ赤に染めていく・・・
メイホン「(どうやら殺ってしまったようだ・・・)」
死神とはいえ見た目は自分好みの少女。
それを自分で殺してしまったという光景を目の当たりにし、足がすくんでしまっていた・・・。
数秒の沈黙・・・。
串刺しとなった死神が奇妙な薄笑いをはじめたではないか!
思わず恐怖にかられ握っていた槍の柄から手を離すと、よろよろとあとずさる。
死神「ウフフフフ・・・・」
メイホン「(やってないのか?どうすればいい?)」
死神「ウフフフフ・・・・ヴォホッ!」
死神が口元から大量の血を吹く
さながら返り血のようにわたしに降りかかり、それを見た死神が狂気ともとれる視線を向ける。
死神「キャハハハハハハハハ!!」
すると突然、死神が嘲笑をしはじめた。
そのおぞましいほどの笑い声は、わたしの全身を凍らせるほどの恐怖となって襲いかかる!
メイホン「(とにかく一刻も早くここから逃げ去りたい。・・・そうだ、カナ!彼女は無事だろうか!?)」
しかし倉庫内を見渡しても、出口と思える場所はあの扉しか見当たらなかった。
メイホン「(そうだ! 落ち着け! あの扉を開ける方法を考えるんだ!)」
慎重に急いで扉に向かい、必死にガチャガチャやったら・・・なんと扉はすんなりと開いた。
この機会に私は倉庫を出て職員室へ走る。
死神「アハハハハハハハハ!!」
笑い声は倉庫を出たあとも続いていた・・・
つづく
思わず手頃な武器を取ってしまったが、槍で戦った記憶はない。
しかし振れる程度の重さだったので、これで戦えると思い穂先を前に構えて牽制した。
だが彼女はためらう様子もなく、直後に仕掛けてきた。
メイホン「うおおおおおおおおお!」
雄叫びを上げて猛進する。
わたしの突き出した槍の穂先は彼女の腹部を捕らえる。自分でも信じられないような力でそのまま奥の壁まで突き進み・・・
やがて、ドンという鈍い音とともに槍は彼女ごと壁に突き刺さった。
手ごたえあり!!
目の前には壁に串刺しになってぐったりとしている少女が見える。
私はハァハァと肩で息をし、槍を握っている腕には嫌な感触が残っていた。
彼女の腹部からは大量の血があふれ出て、純白のワンピースを真っ赤に染めていく・・・
メイホン「(どうやら殺ってしまったようだ・・・)」
死神とはいえ見た目は自分好みの少女。
それを自分で殺してしまったという光景を目の当たりにし、足がすくんでしまっていた・・・。
数秒の沈黙・・・。
串刺しとなった死神が奇妙な薄笑いをはじめたではないか!
思わず恐怖にかられ握っていた槍の柄から手を離すと、よろよろとあとずさる。
死神「ウフフフフ・・・・」
メイホン「(やってないのか?どうすればいい?)」
死神「ウフフフフ・・・・ヴォホッ!」
死神が口元から大量の血を吹く
さながら返り血のようにわたしに降りかかり、それを見た死神が狂気ともとれる視線を向ける。
死神「キャハハハハハハハハ!!」
すると突然、死神が嘲笑をしはじめた。
そのおぞましいほどの笑い声は、わたしの全身を凍らせるほどの恐怖となって襲いかかる!
メイホン「(とにかく一刻も早くここから逃げ去りたい。・・・そうだ、カナ!彼女は無事だろうか!?)」
しかし倉庫内を見渡しても、出口と思える場所はあの扉しか見当たらなかった。
メイホン「(そうだ! 落ち着け! あの扉を開ける方法を考えるんだ!)」
慎重に急いで扉に向かい、必死にガチャガチャやったら・・・なんと扉はすんなりと開いた。
この機会に私は倉庫を出て職員室へ走る。
死神「アハハハハハハハハ!!」
笑い声は倉庫を出たあとも続いていた・・・
つづく
つづき
自分の体を確認すると、左腕の袖口から肘のあたりにかけて服に裂け目が入っていた。
バカな・・・寸でのところで攻撃をかわしたはず・・・
切っ先がわずかに私を捕らえていたのか。
メイホン「くっ・・・!」
傷は浅いようだが左腕に数十センチほどの切り傷を負わされたようだ。
銀のナイフを這う血がゆっくりと彼女のてのひらにつたう。
彼女からの不意打ちを警戒しながら距離を置き、ふたたび対峙する。
少女「ウフフフフ・・・・」
銀のナイフからつたう血をうっとりと眺める彼女。口もとにうっすらと笑みを浮かべているのが見えた。
彼女は真っ赤な舌で血を舐め取るしぐさを見せる。
少女「おいしぃ」
私は全身が凍りつくほどの恐怖を覚えた。
彼女はまた妖しい薄笑いを始め、銀のナイフを構える。
私は何とか口を開いて言った。
メイホン「お前は何者だ?人間なのか?俺をどうするつもりだ?」
少女「そうね・・・」
彼女は反応したが、いったん言葉を切った。
少女「フフ・・・フ・・・フ・・・」
そしてまた薄笑いを始めた。
そうこうしている間にも左腕の傷から血がにじみ出て手を伝い、倉庫の床に数滴落ちた。
致命傷ではなく、痛みもたいした事はないが・・・
この場を何とか切り抜け、できるだけはやく手当てをしたいところだ。
メイホン「ここは魔界、お前は悪魔だ」
少女「私はね・・・フフフ・・・」
彼女は息をかるく吸い込み、
少女「・・・死神よっ!」
そう言うとまた銀のナイフを突き出し突進してきた。
ナイフを持った死神がせまる。
彼女は今度は全体重を乗せるようにダイビングして襲ってきた。
私はそれでもなんとか左へかわした。
彼女はナイフを突き出した体勢のまま倉庫の奥の壁に豪快にぶつかった。
メイホン「(死神・・・!?けど最後はこんな子に殺されるのも良いかもしれない・・・いや何考えてんだ、まだ死にたくない!)」
私はこの隙に、逃げるために出口の扉へと向かった。
だが扉は押しても引いてもガチャガチャという音がするだけで開かず・・・
焦って蹴破ろうとしたが内開きの鉄製の扉なので足が痛くなっただけだった。
死神「開かないのがお約束でしょ?」
背後から彼女の声が聞こえた。
銀のナイフはコンクリートの壁に深く突き刺さり、切れ味の凄さを物語っている。
彼女は根元まで刺さったナイフを壁からあっさりと引き抜く。
その光景は・・・豆腐に挿した箸をゆっくりと滑らせていくかようにも見えた・・・
メイホン「切れ味自重・・・」
死神「魔界では良くある事」
彼女の瞳の紫色の光が一段と強くなった。
死神「だから血を一杯流して死んでね」
そう言うとまたナイフを構えた。
メイホン「(少女の姿をしているが死神、やるしかない)」
私はすぐ近くの壁に立てかけてあった槍を1本取って構えた。
つづく
自分の体を確認すると、左腕の袖口から肘のあたりにかけて服に裂け目が入っていた。
バカな・・・寸でのところで攻撃をかわしたはず・・・
切っ先がわずかに私を捕らえていたのか。
メイホン「くっ・・・!」
傷は浅いようだが左腕に数十センチほどの切り傷を負わされたようだ。
銀のナイフを這う血がゆっくりと彼女のてのひらにつたう。
彼女からの不意打ちを警戒しながら距離を置き、ふたたび対峙する。
少女「ウフフフフ・・・・」
銀のナイフからつたう血をうっとりと眺める彼女。口もとにうっすらと笑みを浮かべているのが見えた。
彼女は真っ赤な舌で血を舐め取るしぐさを見せる。
少女「おいしぃ」
私は全身が凍りつくほどの恐怖を覚えた。
彼女はまた妖しい薄笑いを始め、銀のナイフを構える。
私は何とか口を開いて言った。
メイホン「お前は何者だ?人間なのか?俺をどうするつもりだ?」
少女「そうね・・・」
彼女は反応したが、いったん言葉を切った。
少女「フフ・・・フ・・・フ・・・」
そしてまた薄笑いを始めた。
そうこうしている間にも左腕の傷から血がにじみ出て手を伝い、倉庫の床に数滴落ちた。
致命傷ではなく、痛みもたいした事はないが・・・
この場を何とか切り抜け、できるだけはやく手当てをしたいところだ。
メイホン「ここは魔界、お前は悪魔だ」
少女「私はね・・・フフフ・・・」
彼女は息をかるく吸い込み、
少女「・・・死神よっ!」
そう言うとまた銀のナイフを突き出し突進してきた。
ナイフを持った死神がせまる。
彼女は今度は全体重を乗せるようにダイビングして襲ってきた。
私はそれでもなんとか左へかわした。
彼女はナイフを突き出した体勢のまま倉庫の奥の壁に豪快にぶつかった。
メイホン「(死神・・・!?けど最後はこんな子に殺されるのも良いかもしれない・・・いや何考えてんだ、まだ死にたくない!)」
私はこの隙に、逃げるために出口の扉へと向かった。
だが扉は押しても引いてもガチャガチャという音がするだけで開かず・・・
焦って蹴破ろうとしたが内開きの鉄製の扉なので足が痛くなっただけだった。
死神「開かないのがお約束でしょ?」
背後から彼女の声が聞こえた。
銀のナイフはコンクリートの壁に深く突き刺さり、切れ味の凄さを物語っている。
彼女は根元まで刺さったナイフを壁からあっさりと引き抜く。
その光景は・・・豆腐に挿した箸をゆっくりと滑らせていくかようにも見えた・・・
メイホン「切れ味自重・・・」
死神「魔界では良くある事」
彼女の瞳の紫色の光が一段と強くなった。
死神「だから血を一杯流して死んでね」
そう言うとまたナイフを構えた。
メイホン「(少女の姿をしているが死神、やるしかない)」
私はすぐ近くの壁に立てかけてあった槍を1本取って構えた。
つづく
つづき
ジャラッ・・・
いつの間にか彼女の手には数十本もありそうな鍵の束があり、彼女はそのうちのひとつで鍵をはずすと、静かにドアノブを押す・・・
鉄扉は鈍い音をたてながら奥へと開き、すでに倉庫の中は蛍光灯の明かりで煌々と照らされていた。
私は彼女が到底隠しておけないであろう大きな鍵束をいきなり取り出した事、そして今はもうそれは消えて何も持っていない事を不思議に思い、なぜかとても印象に残った。
そして教材倉庫に入り、その後に私も続いた。
私が知っているその場所は、社会科の授業で使う大きな地図や、古い時代の道具のレプリカなどが置いてあるはずなのだが・・・
倉庫内をひととおり見渡すと、わたしのよく知るさまざまな武器が飾られている。
教材倉庫になぜ武器が・・・? わたしは首をかしげた。
普通なら怪しみ警戒するべきなのだが、こんな人気のない部屋でどんなめくるめく展開が待っているのかという馬鹿な期待の方が大きかった。
メイホン「それでお願いというのは?」
少女「それは・・・・」
私が聞くと彼女は背を向けたままつぶやく。
少女「メイホンさん・・・お願い、私の為に・・・」
メイホン「う、うん」
これはひょっとして・・・いつものもふもふフラグか!?
少女「・・・・・・死んでちょうだいっ!!」
彼女はそう叫ぶと同時に素早く振り向いて私に突進してきた。
これが普通に胸に飛び込んできてくれるなら良かったのだが・・・
その両手に光る物が見え、私はそれをナイフ(短剣)と認識したため反射的に体を開いて左にかわし、すぐに倉庫の奥へと距離をとった。
メイホン「な、な」
入ってきた時とは逆の立ち位置。
私からはまた彼女の後姿が見える。
少女「ウフフフフ・・・・」
彼女は妖しく笑みをこぼした。
思えば彼女を見たときから何か魅了の魔法の様なものにかかっていたのかもしれない。
私は完全に我を取り戻した。そしてワンピースの後ろ姿を凝視した。
メイホン「ど、どこからナイフを出した?いや、お前一体何者だ!?」
私の問いかけに彼女はすぐに答えず、相変わらず妖しく笑いながらゆっくりと振り向いた。
少女「ウフフフフ・・・・」
彼女の瞳は紫色に怪しく光り、両手には刃渡り15センチほどの鋭利な銀のナイフが煌めく。
刃先には先ほどの攻撃のものか、血がゆっくりと這う。
メイホン「!!!」
つづく
ジャラッ・・・
いつの間にか彼女の手には数十本もありそうな鍵の束があり、彼女はそのうちのひとつで鍵をはずすと、静かにドアノブを押す・・・
鉄扉は鈍い音をたてながら奥へと開き、すでに倉庫の中は蛍光灯の明かりで煌々と照らされていた。
私は彼女が到底隠しておけないであろう大きな鍵束をいきなり取り出した事、そして今はもうそれは消えて何も持っていない事を不思議に思い、なぜかとても印象に残った。
そして教材倉庫に入り、その後に私も続いた。
私が知っているその場所は、社会科の授業で使う大きな地図や、古い時代の道具のレプリカなどが置いてあるはずなのだが・・・
倉庫内をひととおり見渡すと、わたしのよく知るさまざまな武器が飾られている。
教材倉庫になぜ武器が・・・? わたしは首をかしげた。
普通なら怪しみ警戒するべきなのだが、こんな人気のない部屋でどんなめくるめく展開が待っているのかという馬鹿な期待の方が大きかった。
メイホン「それでお願いというのは?」
少女「それは・・・・」
私が聞くと彼女は背を向けたままつぶやく。
少女「メイホンさん・・・お願い、私の為に・・・」
メイホン「う、うん」
これはひょっとして・・・いつものもふもふフラグか!?
少女「・・・・・・死んでちょうだいっ!!」
彼女はそう叫ぶと同時に素早く振り向いて私に突進してきた。
これが普通に胸に飛び込んできてくれるなら良かったのだが・・・
その両手に光る物が見え、私はそれをナイフ(短剣)と認識したため反射的に体を開いて左にかわし、すぐに倉庫の奥へと距離をとった。
メイホン「な、な」
入ってきた時とは逆の立ち位置。
私からはまた彼女の後姿が見える。
少女「ウフフフフ・・・・」
彼女は妖しく笑みをこぼした。
思えば彼女を見たときから何か魅了の魔法の様なものにかかっていたのかもしれない。
私は完全に我を取り戻した。そしてワンピースの後ろ姿を凝視した。
メイホン「ど、どこからナイフを出した?いや、お前一体何者だ!?」
私の問いかけに彼女はすぐに答えず、相変わらず妖しく笑いながらゆっくりと振り向いた。
少女「ウフフフフ・・・・」
彼女の瞳は紫色に怪しく光り、両手には刃渡り15センチほどの鋭利な銀のナイフが煌めく。
刃先には先ほどの攻撃のものか、血がゆっくりと這う。
メイホン「!!!」
つづく
つづき
少女「この部屋でお待ちください」
メイホン「え、ここ?」
そこは学校の職員室にあたる場所だった。
扉の上のプレートにもしっかりと職員室と書かれている。
少女「さあ、どうぞ」
少女は振り向いて優しく微笑むと、ドアを開けてくれた。
ざわ・・・
ドアが開かれた直後ざわめきが起こった。
中は職員室とは全く違う、いたって普通の一般家庭の"お茶の間”があったからである。
しかも、いつもの天都山の例の家の居間に瓜二つだ。
みんな怪しんでなかなか入ろうとしなかったが、
メイホン「おじゃまします」
私は余裕で入った。
それを見たカナタルや兵達も続々と"謎のお茶の間"に入っていった。
みんなが部屋に入った瞬間に何か空気が変わった。
警戒していたみんなが、いきなり気が緩んだかのようにソファーや座椅子で思い思いにくつろぎ始めたのだ。
それを見た少女はニヤリと笑って言った。
少女「それではこの部屋で待っていてくださいね、絶対に勝手に出歩かないようにして下さい。」
兵士A「いや~、親切な人もいたもんだ。おかげで助かった。」
カナタル「全くだ。一時はどうなる事かと・・・」
兵士達とカナタルはくつろぎながら話している。
みんな一体どうしたんだ!?これは罠だ!
などと言う私ではなかった。
萌えオーラにすっかり取り込まれていたからだ。
少女「それと、メイホンさんにはちょっとお願いしたい事があるのですが・・・よろしければ私についてきてください」
少女は私を見て言った。
メイホン「え、はいはいなんでしょう!」
私はホイホイついていく事にした。
そして少女は職員室を出て廊下を歩き始める。
素直に私もついていく。
やがて教材倉庫の前にやってきた。
つづく
少女「この部屋でお待ちください」
メイホン「え、ここ?」
そこは学校の職員室にあたる場所だった。
扉の上のプレートにもしっかりと職員室と書かれている。
少女「さあ、どうぞ」
少女は振り向いて優しく微笑むと、ドアを開けてくれた。
ざわ・・・
ドアが開かれた直後ざわめきが起こった。
中は職員室とは全く違う、いたって普通の一般家庭の"お茶の間”があったからである。
しかも、いつもの天都山の例の家の居間に瓜二つだ。
みんな怪しんでなかなか入ろうとしなかったが、
メイホン「おじゃまします」
私は余裕で入った。
それを見たカナタルや兵達も続々と"謎のお茶の間"に入っていった。
みんなが部屋に入った瞬間に何か空気が変わった。
警戒していたみんなが、いきなり気が緩んだかのようにソファーや座椅子で思い思いにくつろぎ始めたのだ。
それを見た少女はニヤリと笑って言った。
少女「それではこの部屋で待っていてくださいね、絶対に勝手に出歩かないようにして下さい。」
兵士A「いや~、親切な人もいたもんだ。おかげで助かった。」
カナタル「全くだ。一時はどうなる事かと・・・」
兵士達とカナタルはくつろぎながら話している。
みんな一体どうしたんだ!?これは罠だ!
などと言う私ではなかった。
萌えオーラにすっかり取り込まれていたからだ。
少女「それと、メイホンさんにはちょっとお願いしたい事があるのですが・・・よろしければ私についてきてください」
少女は私を見て言った。
メイホン「え、はいはいなんでしょう!」
私はホイホイついていく事にした。
そして少女は職員室を出て廊下を歩き始める。
素直に私もついていく。
やがて教材倉庫の前にやってきた。
つづく